今回の施工では、まず割れてしまった鬼瓦を撤去するのではなく、既存を活かしながら補強する方法を選びました。
下地にはセメントを使ってしっかりと固定・補強し、その上から漆喰を塗り重ねていきます。
仕上げは「塗り包み」という手法で、鬼瓦全体を漆喰で包み込むように仕上げました。
この工法は、歴史的建造物でも用いられることがあり、例えば姫路城でも見られる伝統的な技法のひとつです。
また、この地域特有の特徴として、鬼瓦の後ろに一回り大きな枠を設ける意匠があります。
これは機能的な意味というよりも、昔の豪農などが家の格式や権威を示すために発展してきた文化と聞いています。
今回もその意匠を大切にし、既存の形状を崩さないよう意識しながら補修・再現を行いました。