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大工  生島裕久の施工例

施工例写真1
神戸市灘区の六甲山に来ています。
今回はウッドデッキ製作とのことで、工事を請け負われたのは、東大阪を拠点に大工を営む「ツバキHOME」生島裕久代表。

現場は別荘が立ち並ぶ六甲山の山あいにあり、今回の現場もそんな別荘のひとつです。
道から外観をと思いましたが、鬱蒼と繁る木々に阻まれて姿が見えません!そのぶん静かで過ごし易いのが想像できるロケーションですね。

現場到着の後、生島さんから工事前の様子を画像でみせていただくと、朽ちて痛みが激しく既にウッドデッキとして利用するのは全く不可能な状態であるのがわかります!

ウッドデッキ部分補修にも耐えれない程の傷み具合なので、今回はウッドデッキ作り替え工事となりました。※施主様もその御意向だったとのこと。
施工例写真2
生島さんと応援大工さん三人がウッドデッキ設置工事を行なっています。

こちらのウッドデッキは山の斜面に設置されるので、基礎となる土台もしっかり作りなおしたとの事。
施工例の画像からもお分かりになれますが、束石の地面が大きな岩や土、また傾斜があったりと、難しい基礎作りだったのが想像できますね。

束石の下が土の所は、地面を掘ってから突き固め、モルタルを入た後に束石を設置してあり、岩の上では束石の周囲をモルタルで盛って強度を持たせています。

地面との高低差が様々なこの現場に、束柱を多めに設置しているので、一つ一つの基礎の水平を出す作業もかなり時間が掛かったようです。

こういった手の掛かる部分をしっかり作ってある事で、引き渡し後に安心して使っていただけるのです。
施工例写真3
既に床板を張る工程に進める状態ですが、施主様の御要望に合わせて屋根付きウッドデッキ製作となる今回の工事、、まだまだ途中の工程が沢山ありそう!

屋根設置の為に、先ずは建物の外壁に棟木代わりの板を取り付けます。
これはこの工程に備えて予め刻み加工が施された木材を用います。

建物窓側の正面から側面にL字に配した、広いウッドデッキの全体を覆う屋根となるようです。
ちなみに桧とレッドシダーの材木二種を、湿気等による腐食対策と虫食い対策に合わせて使い分けて施工されているとの事。
施工例写真4
地面の傾斜と高低差、木々に囲まれた森の中にいるような別荘ウッドデッキ設置の現場で、材料を切ったり削ったりするだけでなく、より複雑なホゾ・ホゾ孔の刻み加工までも此処で行います。

足場の確保も工事中の事故がないように注意を払いながらのウッドデッキ製作工事。

束柱に固定された根太に足場板を置き、その上で作業をしなければなりません。

生島さんをはじめ大工さんたちは慣れた様子ですいすい歩いていますが、高さがあるので私は何かにつかまりながらでないと歩けませんでした。

近年、ウッドデッキ新設を日曜大工で楽しまれる方も多いようですが、この現場ではそうはいかないでしょう。

知識と技術と道具、そして此れまでの工事経験値が、このような難しい現場でのウッドデッキ組み立てを安全に施工していけるのだと思いました。
施工例写真5
棟木の取り付けが終わると屋根を支える軒桁の取り付けに移行しました。

シャープな刻み加工が施された三寸角の角材を手作業で継いでいき、ウッドデッキ製作が進みます。

足場の確保や撤去できない建物設備なども考えながら、最適な方法で臨機応変に工事が進められている様子ですが、もちろんウッドデッキの構造は抜かりなく、しっかりとした物なのがお分かりになれると思います。
施工例写真6
今回のウッドデッキ製作に駆けつけておられる応援大工さんの親方(黒キャップの職人さん)は大工職人歴50年の超ベテラン親方!
生島さんから絶大な信頼を寄せられる職人のお一人です。

私のような素人が現場で動き回るのは危険ですし、それの気使いをしなくてはいけない分、少なからず仕事の邪魔になるはず。
それでも終始穏やかな場の雰囲気をつくりだしてくださり、また今回の取材中も職人技の数々を拝見させていただきました。

この親方が現場におられるだけで、なんと言うか「抜群の安心感が放たれている!」そんな印象がする程の存在です。
施工例写真7
軒桁を作り終えると垂木を渡す為の下準備に入ります。

このウッドデッキは構造上、一般の建物のように箱型の骨格を持ちませんから、今は剛性が低い状態です。
なので仮の筋違を通して強度を確保しつつ、この段階で正確に垂直を出しておくことも同時に行います。

下げ降りを用いて柱の垂直を図りながら、ミリ単位で修正していきます。

修正が整った所で筋違を固定し、再び計測して固定の時にずれが発生していないか?まで確認をする念の入れようでした。
施工例写真8
いよいよ垂木を取り付け施工していきます。
建物に新設された棟木に蟻かけの手法で垂木が継がれます。
一応ビスで強固に固定されていましたが、それ無しでも十分に強度を保っている印象で、刻み加工が精密であるのが伺える場面でした。

反対側は垂木に載せられた状態で仮止めして、再び垂直出し計測をしながら正確な位置で垂木と軒桁をビスで固定していきます。

この工程は腰から上にある柱の全てで行われていたので、全体の誤差は極めて小さいものになっている筈です。
この日はウッドデッキ床張りまでま進みませんでしたが、後日、完成取材ができるようなので完成を楽しみにさせていただきます。

ウッドデッキ新設はもちろんウッドデッキ修理など、神戸市内でのウッドデッキの御相談は「ツバキHOME」生島裕久さんにご連絡ください。

取材撮影:末光誠

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