クロス屋さんは家の中を彩るアーティスト

家の内装を彩る壁紙。
それを手掛けるのが内装のプロでもあるクロス職人さんです。

これまで何人ものクロス職人さんを取材してきて
どういう人がこの仕事に向いているのか？
どうやったらクロス職人としてやっていけるのか？
今回はクロス屋さんとしての生き方を書きたいと思います。

クロス屋さんに限らず職人さんというのは
細かい所にまで目が行き届くか？
まず、その几帳面さがとても大切になってくる仕事であり
職人さんの良し悪しはそういった細かな部分で顕著に表れます。

クロスの場合で言えば
クロスとクロスの繋ぎ目であるジョイント部分で
クロスは張ったときと、糊が乾いたあとでは張りが変わってくるため
以前 取材した職人さんは、そこまで計算して張っていると仰っていました。

内装業というのは、家がある程度出来上がってからの出番で
最終の仕上げとも呼ぶべきポジションです。

壁紙はお客さんが生活する中でいつも目にする箇所のため
仕事の仕方１つでお客さんからの反応がダイレクトに伝わってきます。

そんな繊細さが要求されるクロス屋さんに必要なポイントは・・・
まずはモノ作りが好きであること
そして、几帳面であることが挙げられます。

以前、YouTubeを参考に
見様見真似でクロスを覚えたという人に会ったことがありましたが
見ただけでその真髄が学べるほど
職人さんの仕事はそんな薄っぺらく、甘っちょろいモノでもありません。

まずは内装屋さん、もしくはクロス屋さんに勤めるのがマストです。

何事もまずは基本から。
先輩や親方の下についていっしょに現場に行き
厳しい指導の中、とにかくその仕事をしっかりと観察すること。

何でもかんでも教えてもらおうというのではなく
失敗をする中で自分なりに考え、試行錯誤すること
これはどの職人さんというより、どんな仕事にでも共通することです。

やる気次第で一人前になるまでの期間も変わってきますから
怒られても、貶されても、何クソの精神力も必要です。

その苦しみの先に本当のやりがいがあります。

僕が今まで会ってきたクロス職人さんに共通することは
とにかく良い仕事を残していきたいという想いが感じられました。

良い仕事をすれば必ずお客さんは見てくれていますし
クチコミやリピートにもつながったり
良い元請けさんとの出会いもあるそうです。

実際、クロス屋さんって稼げるの？という話ですが
なんでもかんでも引き受けるのではなく
安い仕事はせず、自分の技術に見合った仕事をすることで
自然と稼げると先輩クロス職人さんたちは仰ってます。

技術だけでなく、お客さんと直接やり取りすることもあるので
当然、人当たりの良さも大切になってきます。

下積み時代はなかなか上手くいかないことの方が多いですが
技術と経験を積み、一人でどんな現場でもこなせるようになると
また違ったやりがいがハッキリと見えてきますし

今はクッションフロアやダイノックシートといった需要も増えていますから
やる気次第で、仕事の幅は必ず広がっていくはずです。