シロアリは蚊や黒アリと同じでどこの土地にでも生息しています。

家は長く住めば住むほど、様々な外的要因によって少しずつダメージ受けていきます。

台風や地震などの天災もそうですが、その他にも家にとって大敵なモノがあります。
それは 『 水とシロアリ 』 です。

雨水などは屋根や外壁の僅かな隙間を伝って内部に侵入し、徐々に家を腐らせていきます。

シロアリはそんな湿気のある環境を特に好み、梁や柱などありとあらゆる木をエサとして食べていき
気付いた頃には中身が抜かれたスカスカの状態になって、家の耐震性にも多大な影響を及ぼす恐ろしい生き物です。

そんなときに登場するのがシロアリ駆除業者さん。
シロアリに関することならお任せのプロフェッショナル。

ただ 他の職人さんとは違ってシロアリ駆除業者さんは
床下に潜って作業したり、家に入れたことでシロアリを持ち込んでしまうのでは？という不安から
多くの人がどこか胡散臭いという印象を持っています。

なぜそんなイメージがついてしまったのか？
そして、そんな業者の存在によって、どういう情報が出回ってしまったのか？

・・・

確かにそういった詐欺まがいの業者がいるのは事実です。

お客さんが見えないのをいいことに言葉巧みに騙すなど、シロアリ駆除業者が訪問販売の名文句として
『 隣の家がシロアリにやられているから、こっちにも来ますよ 』 と言い続けたことで世間に広く浸透していきましたが

実際にシロアリは、一軒一軒順番に回って食べていくのではなく
蚊や黒アリと同様に自然のどこにでも生息しているモノなので

隣りがシロアリ被害に遭ってることが分かった時点で
こっちもすでにやられている可能性もあれば、隣りよりも先に被害に遭っていたかもしれないのに

何故だか隣りが被害に遭っていても、こっちはまだ大丈夫と思う人が多いのは
そんな誤った論調を未だに信じているからです。

・・・

例えば、家に蚊が飛んで来た場合
それを見て誰もが隣りの家のせいだと思う人などいないはずです。

蚊はどこにだって飛んでるし、黒アリも同じです。
蚊取り線香を焚いたり対策するのはそれぞれのご家庭が決めることで
隣りが蚊取り線香を焚かないからこっちにも蚊がやってきたなんて思う人がいますか？

話のレベルは蚊もシロアリもいっしょなのに
シロアリだけが一人悪者扱いされ、隣りからやって来たと認識されています。

要するに、隣りの家がシロアリに食べられた段階で
こっちもすでに来ているかもしれないという可能性があるだけで
隣りから移って来たという風に思ってしまうのは明らかに間違っているのです。

そうやって専門家の人がお客さんに分かりやすく丁寧に説明しながら
今はシロアリ駆除の薬品も蚊取り線香と同等レベルの安全性で
作業する音も昔のように隣り近所に対して事前にお知らせする程でもないくらい小さなものなのに

昔から残る誤った認識を変えることはなかなか難しく
例え自分は専門家の説明を聴き理解はできても、いざ素人の自分が周りの人に説明しても説得力が弱いため
シロアリ駆除したことを周辺の家には言わないでほしいというお客さんが多いそうです。

ただ、そういった誤解はそれだけが原因ではなく
建築業界全体に関わる職人さんたちのシロアリに対する知識が乏しいことも影響しています。

実際に専門家から言わせれば、大工さんや他の職人さんはシロアリに関しては素人同然で
鉄骨だろうが住まいのどこかに木があればシロアリが発生する可能性はあるのに
中には、木造よりも安全性が高いと思ってる知ったかぶりな職人さんがいて

その程度の無知な職人さんがお客さんに軽々しく大丈夫と言ってしまったため
シロアリは古い木より新しい木を好んで食べることから
新しくリフォームしたのにすぐ被害に遭ってしまい、後々トラブルになることもあります。

・・・

シロアリのことはやはりシロアリ専門のプロに聴くのが一番です。

大体 ２０００年以降に建てられた新築は、必ずシロアリ対策をすることが義務付けられていますが
その前に建てられた家はまだそのようになってなかったため
家の中にある木が使われた部分を見てみて気になることがあれば、早い目に調査してもらうことをおススメします。

気付いた頃には大きな被害になっていたということはこの業界でよくあることなので
５年周期の予防散布をするだけで家の寿命が大きく変わってきます。