東京都八王子市　　天カセエアコンの設置

取材日に行っていた作業を大まかに説明すると天井カセット型エアコン、通称「天カセエアコン」の取り付けを行っていました。

天井カセット型エアコンの取り付けは、まずはエアコンを設置する位置を天井面に正確にマーキングするところから始まります。
墨出しという作業で、基準となる線を出し、レーザー墨出し器で天井面に線を映し出します。
他の配管や設備との干渉を避けるため慎重に位置決めを行うので一番重要な作業と言っても過言ではありません。

墨出しを行ったら天井カセット型エアコンの本体を天井裏に吊るすための吊りボルトを取り付けます。

株式会社酒本冷熱を立ち上げたのは兄の酒本大成さんです。
過去に車関係の仕事やダクト工事などいくつかの職を経験した後に、空調の道に進むことを決意して個人事業主として独立をしました。

弟の雄大さんや他の社員の方に大成さんの印象を伺うと、「一つのことにハマると、とことんやり込むタイプで、言ったことは絶対に曲げない強い信念の持ち主」だと教えていただきました。
その性格もあり、空調職人として独立してからこれまでどんどんと邁進してきました。

弟の雄大さんも一緒に空調職人として活動を始めて、社員が3人目になったタイミングで法人化を
しました。

空調設備の現場は、ただ機械を取り付ければいいという単純な作業ではありません。
特に改修工事では、既存の設備や建物の制約があるため、計画通りに進まないことが多いのが現実です。

雄大さんは「収まりが悪いところにきれいに納める方法を考えるのがやりがい」と語ります。
空調機器の配置、配管の通り方、他の業者との工程の調整など、毎回が違うパズルのような仕事。

それでも「きれいに納まったときは気持ちいい」と笑顔で話してくれました。
こうした現場ごとの創意工夫が求められるからこそ、職人としての腕の見せどころでもあります。

今後の展望について伺うと、「まずは何よりも無事故で、社員が安全に作業できることを第一に考えています」と雄大さんはきっぱり答えてくれました。
これまで大きな事故はなく、安全管理と丁寧な作業の積み重ねが、今の信頼につながっています。

現在は法人のお客様とのお付き合いが多いですが、今後は焼肉チェーンなどの飲食系店舗や、大型店舗との繋がりも増やしていきたいとのこと。
「個人のお客様から企業案件まで、幅広く対応できるのが強みです」との言葉通り、規模に関係なく柔軟に対応する姿勢が印象的でした。

現在は求人も行っており、熱意ある若手の参加も歓迎しているとのことで、株式会社大成冷熱のこれからがとても楽しみです。


撮影・記事＝安達カメラマン