大阪市旭区　　家のリノベーション造作工事

大阪市旭区を拠点に活動する
大工職人の小﨑満由さん

高齢化している建築業界の中で見れば
爽やかな若手の職人さんという印象ですが
そんな小崎さんにはこの仕事を通じ
培ってきた経験やスキルを活かして
実現したい “理想” があります。

１つは自ら施工、営業、管理をした飲食店経営
そしてもう１つが “若手職人の育成の場を作ること”

学生時代ラグビーをやっていた小崎さんは
怪我で続けることが難しくなり
幼少期から大工になりたかったという
夢を形にしたいと行動に移すも

ストレートに職人の道に進むのではなく
親御さんの助言から建築の専門学校に進学

そこで大工の知識や手刻みなど
基礎技術を学んでいく中でこの時すでに
小崎さんが目指す職人像が明確にありました。

卒業後
２１歳の時に地元 旭区の建築工房に就職

プロの職人として実際に現場に出てみると
専門学校で学んだことと
現場で大工仕事をするのは別物で
刃物も研ぎ作業といった道具の手入れはできても
習った（想像した）ことのない状況の連続に

専門学校の知識のまま
現場で仕事をしてはいけないと指摘され
そのことを身をもって実感されたそうです。

職人が２０人ほど在籍する会社では
「見て覚えろ」が当たり前の世界

親方や先輩の仕事の納め方を実際に見て
自分なりに試行錯誤しながら実践していく感じで
少しずつその感覚を掴んでいき

ふいに抜き打ちテストが実施され
例え正解しても「お前で来てるやん」と言われる程度で
決して褒められることはなかったとか…

社員三年目の頃から
よその仕事を請けてやっていたことから
「独立」の意識が生まれていて

会社との契約が切れる５年目の2023年
「小﨑工務店」として開業届を提出

しばらくは
親方や兄弟子の仕事を請けながら活動していき
今は新築よりもリフォーム工事が主になり

今回お邪魔した現場も旭区の住宅街に建つ
三階建てのお家で
柱や梁といった骨組みだけを残して
新たに作り直すフルリノベーション工事で

丁度この日の作業は
窓枠やカウンターを取り付ける造作工事…

２２歳で結婚し
夫、そして父親になったことで
仕事に対しての向き合い方が変わったそうで

今は奥さんが広報や事務処理を
してくれているということで
より頑張らなくてはという気持ちが湧き

昔から「目標を決めて」行動をしていくタイプ
と話されていた小崎さん

趣味である読書を通じて出会った一冊の本
そこには「習慣の重要性」が記され

習慣化すると行動が変わり
行動が変われば運命が変わるという
その言葉を信じて

これからも１つ１つクリアしていくための
チャレンジをされてゆきます。


取材撮影＆文 ： とくおか じゅん