高知県高知市　　家の外壁塗装ペンキ工事

ハウスメーカーなど大手の場合は営業担当と監督
そして作業する職人さんと分業制になっているため
お客さんの希望がちゃんと伝達されてなかったりと
行き違いが起こりやすい状態であるだけでなく

時に職人さんは一度もお客さんと接することなく
工事が完結してしまうことがあります。

相手の顔が見えない、ほとんど会話がない…
そんな状態で施工しても
なかなか気持ちが入っていかないのは明白で

高知市を中心に塗装ペンキ屋をされている
中山さんとの取材撮影を通して
いろいろ伺ったお話を基に
もう少しこの辺りを深堀していきます。

当時、仕事の１つ１つを教えてくれた
尊敬できる先輩がいたものの

勤めていた塗装ペンキ会社は
仕事を相場価格よりも安く請けていたことから
その中で利益を少しでも確保するためにと
重ね塗りの回数を減らすなど

手間をかけない施工
いわゆる 「手抜き工事」 をしていたそうで

お客さんにとって
塗った直後は二回塗ったか、三回塗ったか
重ね塗りの回数が分かる筈もなく

キレイになった家の外壁を見て
「ありがとう」という言葉を頂いても
中山さんはその実態を知っているからこそ
素直に受け取ることができなかったそうです。

顔が見える見えないはとても大きく
職人さんだけでなく、お客さんにとっても
工事をしてくれる職人さんがどんな人か？
何か１つでもそのバックグラウンドを知れば
単なる職人さんには見えない筈で

ただ単一のペンキ塗料を塗るのではなく
樋や建材の境目など
細かな所にこだわってどのように配色していくか？

塗装ペンキ屋の仕事は、キレイにするのはもちろん
１つ１つお客さんと相談しながら
仕上げていくことを大事にしているという中山さん

そうやって全国の建築現場では
良い工事をしたいと思っている職人さんたちが
これまでの取材でも何人もいらっしゃいました。

職人さんだけが頑張っても一方通行で
お客さんもいっしょになって「良い工事」にしたい
互いのその想いが重なることで実現するんです。


取材撮影＆文 ： とくおか じゅん