-
大阪府堺市の変木・銘木をこよなく愛する大工
浦工務店の浦さんはこれまで
変木を使った数々の住宅の他にお茶屋さん
そして今回は放課後デイサービスの
福祉児童館を造られたということで連絡を頂き
早速 現場となる泉大津市に伺いました。
到着すると奥にずっと続く
広さ200㎡もあるこちらの建物は
元々 昔は紡績工場として使われていたそうで
そこを浦さんが内装リフォーム工事されました。
大阪府堺市の変木・銘木をこよなく愛する大工
浦工務店の浦さんはこれまで
変木を使った数々の住宅の他にお茶屋さん
そして今回は放課後デイサービスの
福祉児童館を造られたということで連絡を頂き
早速 現場となる泉大津市に伺いました。
到着すると奥にずっと続く
広さ200㎡もあるこちらの建物は
元々 昔は紡績工場として使われていたそうで
そこを浦さんが内装リフォーム工事されました。
-
建物の外観はペンキ屋さんが塗ってキレイにされ
放課後デイサービスの児童館ということで
入口は車いすでも入りやすいように
段差のないバリアフリーとなっています。
ご依頼主さんは今現在
島根県で放課後デイサービスをされている方で
こちらの土地の所有者さんと知り合いだったことから
泉大津市でも同事業を展開しようとされ
内装工事をしてくれる大工さんを探している所
ええ職人ドットコムを通じて浦さんの実績を見て
ぜひこの人にと指名され実現。
建物の外観はペンキ屋さんが塗ってキレイにされ
放課後デイサービスの児童館ということで
入口は車いすでも入りやすいように
段差のないバリアフリーとなっています。
ご依頼主さんは今現在
島根県で放課後デイサービスをされている方で
こちらの土地の所有者さんと知り合いだったことから
泉大津市でも同事業を展開しようとされ
内装工事をしてくれる大工さんを探している所
ええ職人ドットコムを通じて浦さんの実績を見て
ぜひこの人にと指名され実現。
-
玄関はとても広々としていて
ほぼ全面 杉の木が使用されています。
角の部分にもこうやって木がアクセントになっていて
こういうちょっとした所にも気が配られていることに
お客さんも大変感心されてました。(下画像)
工事に際して浦さんは設計士さんが書いた図面を基に
予算内でできること考えながら
吉野にある行きつけの材木屋さんに何度も足を運ぶなど
打ち合わせから着工~完成に辿り着くまでの数か月は
かなり苦労したことや大変さがあったことが
お話を聴いていて伝わってきました。
玄関はとても広々としていて
ほぼ全面 杉の木が使用されています。
角の部分にもこうやって木がアクセントになっていて
こういうちょっとした所にも気が配られていることに
お客さんも大変感心されてました。(下画像)
工事に際して浦さんは設計士さんが書いた図面を基に
予算内でできること考えながら
吉野にある行きつけの材木屋さんに何度も足を運ぶなど
打ち合わせから着工~完成に辿り着くまでの数か月は
かなり苦労したことや大変さがあったことが
お話を聴いていて伝わってきました。
-
でも、そんな中でやりくりできるのも
腕の魅せ所であり、職人としての力量が物を言います。
初め中を見た時は一旦解体して
新しくリフォームしたのかと思ってましたが
そういった予算の事情があったことから
今回は解体せず、元々の状態からボードを上張りし
柱や梁、床や壁など間仕切りをしてこのような形にしたそうで
それでも自分らしさを見失わない浦さんの仕事に対する情熱は
ヒノキの変木を使って手すりを作ったり
靴棚や梁の余りの材料を使って腰掛け椅子を新調するなど
随所に散りばめられています。
でも、そんな中でやりくりできるのも
腕の魅せ所であり、職人としての力量が物を言います。
初め中を見た時は一旦解体して
新しくリフォームしたのかと思ってましたが
そういった予算の事情があったことから
今回は解体せず、元々の状態からボードを上張りし
柱や梁、床や壁など間仕切りをしてこのような形にしたそうで
それでも自分らしさを見失わない浦さんの仕事に対する情熱は
ヒノキの変木を使って手すりを作ったり
靴棚や梁の余りの材料を使って腰掛け椅子を新調するなど
随所に散りばめられています。
-
そして浦さんの代名詞といえば変木!!
パット見、これまで取材してきた現場と比べると
今回は明らかに変木が使われている数は少ないですが
こちらの玄関に設置されたモノは
材木屋の社長さんが子供たちに変木を見せてあげてほしいという
親心のような気持ちからドンとプレゼントということで
その想いを胸に浦さんが入口の目立つ場所に取り付けられました。
インテリアとしてもそうですし
何かを掛けたりするなど装飾もできるので
これからここを使用する先生や子供たちによって
変木の色合いと共にどのように変化していくのか楽しみです。
そして浦さんの代名詞といえば変木!!
パット見、これまで取材してきた現場と比べると
今回は明らかに変木が使われている数は少ないですが
こちらの玄関に設置されたモノは
材木屋の社長さんが子供たちに変木を見せてあげてほしいという
親心のような気持ちからドンとプレゼントということで
その想いを胸に浦さんが入口の目立つ場所に取り付けられました。
インテリアとしてもそうですし
何かを掛けたりするなど装飾もできるので
これからここを使用する先生や子供たちによって
変木の色合いと共にどのように変化していくのか楽しみです。
-
そして玄関上がって右手には
奥に8畳二間と32畳の大広間という
工事前の状態からは全く想像できないような
計48畳の広々とした指導訓練室に生まれ変わりました。
(下画像)
その入り口付近には洗面台が2つと消火器が設置されていて
奥にはキッチンがあります。(上画像)
天井など、プリント合板の上に
白色で統一されたクロスが張ってあることで
部屋の中はとても明るく清潔感が感じられます。
そして玄関上がって右手には
奥に8畳二間と32畳の大広間という
工事前の状態からは全く想像できないような
計48畳の広々とした指導訓練室に生まれ変わりました。
(下画像)
その入り口付近には洗面台が2つと消火器が設置されていて
奥にはキッチンがあります。(上画像)
天井など、プリント合板の上に
白色で統一されたクロスが張ってあることで
部屋の中はとても明るく清潔感が感じられます。
-
大広間(指導訓練室)の奥の
8畳二間はごらんのように
状況によって開放的にも個室としても機能するよう
子供たちでも簡単に動かせるスライド式の軽い扉となっています。
扉は既製品のモノが使用されていますが
間仕切りの為の柱などは全て浦さんの手によって
1つ1つ杉の木を使って仕上げられています。
大広間(指導訓練室)の奥の
8畳二間はごらんのように
状況によって開放的にも個室としても機能するよう
子供たちでも簡単に動かせるスライド式の軽い扉となっています。
扉は既製品のモノが使用されていますが
間仕切りの為の柱などは全て浦さんの手によって
1つ1つ杉の木を使って仕上げられています。
-
通常、既製品の扉を使うと
それにあったドア枠があって取り付けるだけで済むそうですが
こちらの部屋の間仕切りはそうでないため
そのまま既製品の扉を付けただけでは閉めた時 僅かに隙間が生じます。
人によってはそれが気にならないレベルかもしれませんが
浦さんは柱にスライドドアの幅に合わせた僅かに凹みを刻むことで
ドアがしっかりと隙間なく閉まるように工夫されました。
些細な部分も決して見逃さず
すぐにどうすればいいか瞬時に判断できるその対応力は
浦さんように長年、向上心を持って仕事に取り組み
常に新しい何かを掴みたいという意欲がなければ見えてこない領域で
こういった小さなことが後々大きな差となって表れてくるため
業種は違えど
浦さんに話を伺いながらその確かな仕事ぶりを拝見する度に
いつも良い刺激をもらってます。
通常、既製品の扉を使うと
それにあったドア枠があって取り付けるだけで済むそうですが
こちらの部屋の間仕切りはそうでないため
そのまま既製品の扉を付けただけでは閉めた時 僅かに隙間が生じます。
人によってはそれが気にならないレベルかもしれませんが
浦さんは柱にスライドドアの幅に合わせた僅かに凹みを刻むことで
ドアがしっかりと隙間なく閉まるように工夫されました。
些細な部分も決して見逃さず
すぐにどうすればいいか瞬時に判断できるその対応力は
浦さんように長年、向上心を持って仕事に取り組み
常に新しい何かを掴みたいという意欲がなければ見えてこない領域で
こういった小さなことが後々大きな差となって表れてくるため
業種は違えど
浦さんに話を伺いながらその確かな仕事ぶりを拝見する度に
いつも良い刺激をもらってます。
-
福祉児童館ということで
建物全体が火災発生時にも対応できるよう
部屋を1つ1つ完全に区切るのではなく
間仕切りの上に空間を造って
空気の流れが循環できるようにしたり
元々あった紡績工場時代の窓の上にも
緊急時にワンタッチで開放できる排煙窓を新たに作るなど
一般的な家とはまた違った許可申請が必要だそうです。
福祉児童館ということで
建物全体が火災発生時にも対応できるよう
部屋を1つ1つ完全に区切るのではなく
間仕切りの上に空間を造って
空気の流れが循環できるようにしたり
元々あった紡績工場時代の窓の上にも
緊急時にワンタッチで開放できる排煙窓を新たに作るなど
一般的な家とはまた違った許可申請が必要だそうです。
-
大広間からキッチン、入口玄関と
すべての動線が続き
体の不自由な方にも配慮された造りとなっていて
キッチンは子供たちにも危なくないようにIH
給湯器を取り付けるための縦壁や
食器など何か物が置けるように台も設置されました。
大広間からキッチン、入口玄関と
すべての動線が続き
体の不自由な方にも配慮された造りとなっていて
キッチンは子供たちにも危なくないようにIH
給湯器を取り付けるための縦壁や
食器など何か物が置けるように台も設置されました。
-
今度は入口玄関上がって廊下を左に進むと
まず右手に相談室(上画像)
そして向かいには先生たちの職員室があり(下画像)
その職員室には丁度
入口玄関が見渡せる窓が設置されているので
常に人の出入りを先生たちが確認することができます。
今度は入口玄関上がって廊下を左に進むと
まず右手に相談室(上画像)
そして向かいには先生たちの職員室があり(下画像)
その職員室には丁度
入口玄関が見渡せる窓が設置されているので
常に人の出入りを先生たちが確認することができます。
-
廊下を進んだ丁度 相談室の隣が
子供たち用のトイレになっていて
車イスの人でも行き来しやすいよう
とても広く取られているだけでなく
車イスのまま奥に足が入り込めるように配慮された手洗い場と
少しでも採光を取り入れつつ
換気もできるようにと窓も作られました。
廊下を進んだ丁度 相談室の隣が
子供たち用のトイレになっていて
車イスの人でも行き来しやすいよう
とても広く取られているだけでなく
車イスのまま奥に足が入り込めるように配慮された手洗い場と
少しでも採光を取り入れつつ
換気もできるようにと窓も作られました。
-
そしてもし トイレで何かあった場合は
押すと職員室側の廊下の壁にある
呼び出しブザーが鳴るため
即座に対応できるようにもなっています。
そしてもし トイレで何かあった場合は
押すと職員室側の廊下の壁にある
呼び出しブザーが鳴るため
即座に対応できるようにもなっています。
-
子供たち用のトイレの向かいに
職員用のトイレがあり
トイレはどちらも手入れがしやすいよう
壁にはキッチンパネルが張られています。
子供たち用のトイレの向かいに
職員用のトイレがあり
トイレはどちらも手入れがしやすいよう
壁にはキッチンパネルが張られています。
-
その先にもう一つの広い指導訓練室があって
奥が先生たちの休憩室となっています。
その先にもう一つの広い指導訓練室があって
奥が先生たちの休憩室となっています。
-
訓練室の真ん中にはこの建物を支える
重要な柱があって抜くことができなかったため
このままでは角が危ないからとクッション替わりに
浦さんは長さ160mの麻のヒモを巻きつけたそうで
『 何周も巻き付けて目が回りました(笑) 』 と
面白おかしく話された裏には
スポンジなど他にもやりようはあるのに
隙間なくビッシリと丁寧に巻き付けられた麻ヒモを間近で見ると
大工職人として1つでも多く芸を魅せる!という
浦さんのプロ意識が表れているように僕は感じました。
訓練室の真ん中にはこの建物を支える
重要な柱があって抜くことができなかったため
このままでは角が危ないからとクッション替わりに
浦さんは長さ160mの麻のヒモを巻きつけたそうで
『 何周も巻き付けて目が回りました(笑) 』 と
面白おかしく話された裏には
スポンジなど他にもやりようはあるのに
隙間なくビッシリと丁寧に巻き付けられた麻ヒモを間近で見ると
大工職人として1つでも多く芸を魅せる!という
浦さんのプロ意識が表れているように僕は感じました。
-
はじめ変木を見て・・・
俺 : 『 折れないですかね~ 』
浦さん : 『 大人でも大丈夫! 』
俺 : 『 じゃあ お願いします 』 ・・・と
懐かしい少年時代を思い出してもらいながら登ってもらいました。
そんな無茶ぶりにも快く応えてくれる浦さんは
ただ人柄が良いだけでなく同業者も驚愕する大工スキルと
どんな状態でも対応できる潤沢な引き出しがあるため
見た目はもちろん、耐震性という安全も考慮した
本当の良い住まい造りを提供してくれる大工さんであることは
僕自身かれこれ6回の取材で目の当たりにしてきた
浦さんとお客さんたちとの目には見えない信頼関係が
今は揺るぎない確信に変わっているからこそ断言できるんです。
取材撮影&文 :
とくおか じゅん
はじめ変木を見て・・・
俺 : 『 折れないですかね~ 』
浦さん : 『 大人でも大丈夫! 』
俺 : 『 じゃあ お願いします 』 ・・・と
懐かしい少年時代を思い出してもらいながら登ってもらいました。
そんな無茶ぶりにも快く応えてくれる浦さんは
ただ人柄が良いだけでなく同業者も驚愕する大工スキルと
どんな状態でも対応できる潤沢な引き出しがあるため
見た目はもちろん、耐震性という安全も考慮した
本当の良い住まい造りを提供してくれる大工さんであることは
僕自身かれこれ6回の取材で目の当たりにしてきた
浦さんとお客さんたちとの目には見えない信頼関係が
今は揺るぎない確信に変わっているからこそ断言できるんです。
取材撮影&文 :
とくおか じゅん