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2017年1月31日、ついに亀岡市の曹洞宗「三恵院」さんの耐震工事及びリフォーム工事が完工することになりました。
昨年の9月半ばからのスタートから、約5カ月弱の長きに渡る工事でした。
私も、取材撮影のため、1カ月に3回位訪問し、この耐震工事を追ってきました。
京都市西京区にある松本喜工務店の松本社長は、色々な職種の職人さん達を束ねながら、今日まで頑張ってきました。
本日は、畳を入れて完成します。
松本社長には、最高の笑顔で写真に納まっていただきました。 |
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午前10時半頃、9月の工事スタート時に、柱から外していた、飾り金具が新しくメッキされて納入されてきました。
飾り金具は、金メッキが施されており、新品同様になっていました。
三恵院の住職さんも、住職のお母さんも、松本社長も一緒に飾り金具の出来具合をチェックしていました。
数をきちっと確認して、飾り金具の出来栄えに一同納得していました。 |
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松本社長は、早速、その完成した飾り金具の取り付けにかかりました。
元々付いていた場所に取り付けるのですが、一個だけ紋の入った飾り金具を何処に付けるか、住職さんに指示を仰ぎました。
畳屋さんが、畳をはめ込む前に出来るだけ取り付けるように頑張ります。
取り付け位置に、上下左右をしっかり見定めて、取り付けていきました。 |
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午前11時頃、畳屋さんが、畳を納入はめ込みに来ました。
亀岡市内にある、龍頭(りゅうず)畳店さんです。
お父さんと息子さんと二人で納入、運び入れをしています。
随分前の畳を表替えをしましたのですが、畳の床が、現在の畳とは違って分厚く、大変重いとのことでした。
お父さんも息子さんも一生懸命に運び入れています。
龍頭畳店と三恵院さんとは、随分前から親しくされているそうです。 |
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龍頭(りゅうず)畳店のお父さんと息子さんは、本堂の左側にある床の間のある部屋に、畳のはめ込みを始めました。
工事始めの際、畳を引き上げの際とは違って、はめ込みの今、敷居と畳の縁とに、段差が発生していました。
息子さんは、古い畳地を用意し、敷居に縁に二枚入れて高さを作りました。
そして畳をはめ込んで、畳の縁と敷居が均等になるようにしました。 |
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左上の写真は、本堂に、はめ込まれた畳を写しています。
畳のめの流れによって、大変立体的になっているように見えます。
本堂右側の部屋の畳のはめ込みでは、はめ込みが窮屈な状態になった時、二つの畳の縁を持ち上げ、縁を合わせて再び下へ押し込んでいくと、畳が圧縮されて、綺麗に納まり、はめ込まれました。
小さい手かぎを持って、器用に畳を上げる様は、見事です。
また本堂の畳はめ込みの際にも、窮屈な箇所があったので、親子で夫々の畳の端を持って、山を作り押し込んではめ込みました。 |
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松本社長は、畳のはめ込みが完了した箇所で、飾り金具を取り付けています。
畳がはめ込まれているので、木屑が落ちないように、塵トリを用意して、インパクトドライバーで穴を開けていきます。
その後、飾り金具を上下左右をしっかり見定めて取り付けます。
全部の飾り金具の取り付けが完了したので、金具の回りを布きんで綺麗に拭いていきました。 |
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龍頭畳店さんの親子の職人さんは、最後に廊下の畳のはめ込みにかかりました。
本堂の西側と北側に廊下がありますが、二人の職人さんは、黙々とはめ込んでいきます。
敷居との段差がないように、修正もしていきます。
最後に本堂左側の床の間のある部屋の床の間の下に、薄畳を引いて、ホッチキスのような止め具で止めていきました。
以上で、畳のはめ込みは、全部完了しました。龍頭畳店さん、大変お疲れ様でした。 |
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松本社長は、飾り金具の取り付け完了後、本堂入口の引き戸の調整を行いました。
多少きっちり閉まらないことが、気になっていたらしく、引き戸を外して、鴨居に接する引き戸の上面をカンナで削っていきます。
きちっと閉まる、開けるの動作を繰り返し、納得のいくまで、やり遂げました。
小さいこげ茶の塗料が入っている小さい缶を開けて、小さい刷毛で、塗料を塗り付け、入口に向かって左側の焼き板の一部に塗り込みました。
最後に、松本社長は、カンナで削った木屑を箒で綺麗に、掃除をしました。 |
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左上の写真は、松本社長が取り付けた飾り金具です。
大変綺麗にピカピカと輝いていて、住職さん始め檀家さん達も満足されるはずです。
松本社長は、本堂入口の上に垂れ幕をするための金具を取り付けました。
また本堂の祭壇の上部にある欄間が少し、ゆるい状態だったので、インパクトドライバーでしっかり止めました。
先程のこげ茶の塗料で、裁断入口の右側上にある、松本社長が、修理彫刻した箇所に塗り込みました。 |
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午後1時から、松本社長を囲んで、住職のお母さん、檀家の総代さん、京都建物安全管理協会の代表理事の森本氏が本堂の前で話を始めました。
五か月弱の耐震工事・リフォーム工事を終えて、完璧に仕上がっており、必然的に検収も下りました。
住職のお母さん、総代さんは、これまでの工事期間にあった色々な事、森本氏は、素敵に完成を迎えている事に、称賛の言葉がかけられていました。 |
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今回の三恵院さんの耐震工事で、取材をした私が、一番印象に残っているのは、大工職人の松本社長は、勿論ですが、住職のお母さんの印象も大きなものです。
記念にお二人に写真に納まっていただきました。
お母さんには、ええ職人ドットコムの「お客さまの声」に投稿して頂き、ご紹介させていただきます。
お母さんが大変、喜ばれて、感謝されているのを見て、松本社長も「よくやった!」と、会心の笑顔を見せていました。
松本社長、長期の工事大変お疲れ様でした。
私どもの取材撮影に対し、ご協力ありがとうございました。 |
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